<境界トラブルあれこれ>
普通に生活していくうえで、日常、境界というものへの認識はほぼありません。
お隣との関係において、将来にわたって紛争を抱えたくないという認識がある為、境界石の撤去等の不法行為があっても、なかなか訴えるようなことは難しいのではないでしょうか?
そもそもよっぽど険悪な関係にならない限りは裁判というようにはならないでしょう。
日常接することのない、裁判所や弁護士というような敷居の高いものではなく、簡便な仲裁の活用や、ADR(裁判外紛争解決手続)を、土地家屋調査士は担っています。
境界トラブルの様々なケース

1.境界標が無い
宅地売買等、時としてあいまいにして取引してしまい、後々トラブルに発展する場合があります。
今まで全くトラブルが無かったのに、土地や一戸建てを購入して所有者が変わったことをキッカケとしてトラブルに発展する事もあります。
2.境界線上と思われる塀の所有者や設置者が不明で、境界の位置も不明
過去の経緯が分かる人がいない。
引継ぎ事項などを文書化していない。
3.越境物がある
認識してないケースが多い。
建築の際に出窓部分や庇、屋根部分を越境させてしまう。
壁が出っ張ってなければ大丈夫と思っている。
軽微な越境の場合は、将来の建替え等の場合の処置方法を覚書にして双方交わしておくのも一つの方法です。
4.隣接所有者と仲が悪い。認識がことなる。
過去に境界から一定距離を離して塀を設置したとの主張など、説得材料に乏しい中で、強い主張があったりして困るケース。
塀の中心という説と、塀の外側等の認識差は埋まりにくい。
5.法地における境界点
がけ地等の場合に、途中の境界線が公図上では直線なのに、利用形態に添った形状で、湾曲した認識になっているケース。
6.擁壁構造境界(天馬・途中・基礎境)
擁壁を設置した当時の認識の違いにより、極端な例では、擁壁の天馬と基礎と言うような認識差を生じる。
また、擁壁の基礎が境界のケースで、擁壁下の土地所有者が便利に擁壁に物を積み上げたり立てかけたり、基礎際のU字溝を撤去してしまったり、めったに双方とも意識しないがゆえに不法利用が判明した時にトラブルとなる。
7.境界構造物とその保守管理
境界の塀や擁壁の所有者不明によって、将来にわたる保守管理費の負担でもめているケース。当然、境界位置も不明。
8.境界際で、車庫などの設置工事をする際に、境界杭を飛ばしてしまう。
9.古い境界石を勘違いして撤去してしまう。
まさか境界標とは思わなかったなどという認識。境界標に統一基準が無い事も要因の一つと思われるが、石標、コンクリート標、金属標、金属プレート、プラスチック標、金属鋲、キザミ、ペンキなど古いものまで合わせると、境界標と認識することのできないものも含まれています。
10.誤った境界の認識による、時効取得の援用
